このジーンズは2003年、リーバイスの創業150周年とジーンズ誕生130周年記念のメモリアルとして発売された日本限定501本の17501のイレギュラー品です!どこがイレギュラーなのかは、シリアルナンバーが無い以外はわかりませんが、とりあえずシリアルナンバーも無いので、正規に流通された501本のうちの1本ではないことは間違いないです。 GETしたところは2003年6月のリーバイスファミリーセールでの事ですが、メーカーの人も売る際には「イレギュラー品ですのでご了承ください」と断っていました。 まあイレギュラー品なのに29,000円(定価の半額)なのはいかがなものかと思いましたが、ファミリーセールに同行して頂いたじゅんさん(正規品の17501を所持)のお話しでは、イレギュラー品とはいえこいつのデキはいいようです。 買った後でディテールチェックをしてきがつきましたが、このジーンズの復刻度は今までのリーバイス復刻シリーズの中でも群を抜いて良いパーツを使っています!全部のシリーズにこのような力を入れてくれればいいのになと私は思いました。 あと気になる事が一つあるのですが、リーバイスの2003年SSのカタログの17ページに、LEVI’S HISTORYとして歴代501XX復刻がズラズラッと並んでいますが、そのなかの17501はリジッドです。でもそのボタンの素材を見たらジンク(亜鉛)ボタンと書いてあります。この17501は完全に磁石にくっつく鉄ボタンですが、いずれ17501のパーツを手抜きした廉価版がリジッドで発売されるのでしょうか。出来ればこのこだわりのまま高くても2万円台くらいで発売されて欲しいです。 |
写 真 | 備 考 |
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○箱 黒いボール紙の箱に入っていました。なぜか、正規流通品用の値札が貼ってあります。箱の裏に29,000円と書いてあるだけの値札が入ってました。 箱を開くと、スレーキと同じ素材の生地に包まれた17501が入っていました。 |
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○全体図 シルエットは想像していたよりも全然太くないです。股上も普通で結構スラッとしたパイプドステムで、肉体労働に従事していたジーンズと言う感じはしません。オリジナルもこんなに普通だったんですかね? 穿いた感じは、腿や膝にあるリペアの生地が厚く、固めです。 また、中古加工と言う店から見ても、かなり自然な感じに仕上がっており、わざとらしさがあまり見えてこないのは感動しました。 ちなみに私が中古加工を買うのは、ヴィンテージやレプリカにこだわり始めてからはこれが初めてです。 |
○パッチ パッチは付いていません。ここまでボロボロなら当たり前だとは思いますが、どう見ても縫製糸が綺麗で、最初からパッチを取り付けずに枠だけ縫ったような気がしてなりません。普通なら革パッチの切れ端が残っていたり、革パッチがついていた分だけ糸が浮くと思うのですが・・・。パッチフェチなだけに残念です。 |
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無 し | ○タブ この年代は、まだ赤タブは付きません。 |
○バックポケット ポケット口は細かいピッチのシングルステッチです。 ポケット外周やアーキュエイトステッチの縫製は1本針による縫製のようです。 左側のバックポケットには穴があいた後のリペアがされています。生地は違う生地を使われており、この辺の芸の細かさは感心させられました。 |
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○シンチ イヤッホ〜〜〜〜ウ!自然と浮かれます!ついにやってくれました針シンチ!今まで私も散々こき下ろしていた部分ですが、いよいよこの記念モデルでやってくれました!デキもかなり良いです! 買ったからには絶対にクレームはつけません!文句を言わない人限定でいいですから37や33にもこのシンチをぜひ使って欲しいです。 じゅんさんのお話だと正規品ではシンチベルトの中古加工を頑張りすぎて、擦り切れすぎて使えないシンチベルトもあるとのお話しでしたが、このシンチベルトは加工も自然で擦り切れすぎてもいないです。どこがイレギュラー品なのかわかりゃしないです。 |
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○ベルトループ この年代のリーバイスにベルトループはつきません。サスペンダーボタンが取り付けられています。 |
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○腰裏のステッチ 上部はシングルステッチです。下部にチェーンステッチはありません。 また、この腰帯裏には正規品だとシリアルナンバーが書かれているのですが、イレギュラー品なのでどこを探しても、○○/501の、シリアルナンバーは書かれていません。 ヤフオクを見ると、このナンバーの無い物にまでプレミアを付けてひどい物になると9万を超える金額で出品している人がいました!29,000円で買っといて、しかも正規品だと説明文には書いちゃったりして図々しいなと私は思いました。 |
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○ヨークの縫製 1本針による縫製が一番わかる部分です。裏から見ると下糸は1本しかない織り伏せ縫いです。 |
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○コインポケット コインポケットの位置は高いところにあります。ベルトは通せないのでこの位置でもOK。擦れた加工も自然で良いです。 ポケット口裏には耳が使われています。 スレーキは現行の形に近いような感じです。個人的には、もうちょっと単なる袋的な感じにしても良かったかなと思います。 |
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○品質表示タグ等 外側についていた紙のタグと、ジーンズ本体の裏に縫い込まれている品質表示タグです。これも正規流通品に付いていた物と同じでしょうか? 製造年月は2002年12月です。 |
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○リベット 打ち抜きタイプで、中央に寄り気味の刻印の雰囲気や、潰したオス等が、中古加工とあいまって古いリベットの復刻として良いデキになっていると思います。カタログによると純銅100%と書いてあります。 |
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○表リベット この年代のバックポケット口の補強用リベットは表リベットになります。40年代以降の彫られている文字ではなく、それ以前に使われていた凸型刻印で復刻されています。 |
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○股リベット この年代は股リベットもあります。 また、比翼部分のステッチのエンドが先細になっている芸の細かさにも関心しました。 |
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○ボタン トップボタンとサスペンダーボタンにリーバイスの刻印の入った鉄製のボタンが使われていて、トップボタンより下のボタンは無刻印のボタンが使われています。 それにしてもこの鉄ボタン、その刻印の雰囲気と言い、中古加工といいかなり素晴らしいデキです!このボタンを37、44、、47、55にもぜひ使って欲しいです!マジでこのボタンのデキには感動しました!やればできるんじゃないかリーバイス!と思わずガッツポーズです! Vステッチはこの当時はまだありませんでした。それを再現できています! ボタンの数はトップボタンも含めて4つです。 |
○セルビッチ 耳幅約1.5cmで、比較的均一に見えながらも不均一なピンクのラインの入った綾耳です。もうちょっとピンクのラインは白いくらい薄くても良いなと思いました。ここまでデキが良いので残念なところです。 |
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○裾 裾はきりっぱなしです。なかなか自然に出来ているので、裾上げに躊躇します。穿くときどうしよう・・・。 |
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○生地 カタログによると『糸を徹底的に分析、研究し、当時コーンミルズ社で実際に使用され、同社が今でもノースキャロライナ州に所有するドレイバー・シャトル織機を特別に再稼動させ完全復刻した赤耳デニムを使用し、染めもピュアインディゴ(合成インディゴ)100%で染めた経糸を使い当時のデニムに限りなく近い風合いに仕上げる事に成功した』と書いてあります。 んが、個人的な感想ですが、生地が当時のものにしては厚すぎのような気がします。 でも、リーバイスもここまで頑張れると言う事がわかっただけでも私は満足です。穿いて楽しむと言う事を考えたらこれくらいの厚みがあった方が穿き応えもありますし。 そう言えば生地で気になる事があるのですが2002年にF/Wシーズンにレギュラー品の501でコーン17XXデニムと言うのがありましたよね?あれも1917年のデニムの糸の作り方、織り方のレシピが発見されて、それを最新の技術で再現させたとありましたが、この17501の生地との違いが気になります!今度コーン17XXデニムの501も買ってみたいです! |
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表 裏 表 裏 |
○リペア部分 股関節部分の左右のリペア部分ですが、裏の当て布の使い方が面白いです。右側は生地の裏側が表にくるように当て、左側は生地の表側が表にくるように当ててあります。生地も左右の当て布では14オンスのデニム生地を使ったり薄手のシャンブレーを使ったりと芸が細かいです。 腿の部分のリペアは、これまた股関節の部分の当て布とも違いますし、左右でも全く異なった素材の生地を使っています。しかも右足の当て布のシャンブレ−のような生地では、耳の部分もわずかですが使われていてちょっと嬉しかったです。 |
表示 | 実寸 | |
ウエスト | 86cm | 34インチ(約86.4cm) |
レングス | 85cm | 33.5インチ(約85cm) |