MONGOMERYWARD 101 JEANS

　３大ストアブランドの一つ、モンゴメリーワードの１ブランドだった１０１のジーンズです。

写　　　　　　　　　　　　　　真	備　　　　　　　　　　　　　　考

○全体図　ウエストは広めで股上はやや深めですが、腿から下は比較的細身のシルエットです。何かアメリカ人体型って感じ（ウエストは太いのに手足が細いような感じ）の体型向けのようなシルエットに感じました。
	○パッチ　右後ろの所謂リーバイスやリーのパッチの取り付け位置の四隅にカンヌキ留めがありますが、パッチは付いていません。　スレーキにモンゴメリーワードのタグが縫い付けられています。
	○バックポケット　かなりいびつな形のバックポケットです。１０１のジーンズを色々見ても、このバックポケットの形は統一されていないかのようにかなりいい加減な形のものを良く見ます。レザーアイテムで手作りのものを売っている人が、「これは手作りだから同じものは１つとしてないです。」と言っているようなモンで、同じものを作る技術がなかったのでしょう。かく言う私もレザークラフトやシルバークラフトをやってますが、全く同じものを作ることができない未熟な腕前です。　ポケット口はチェーンステッチによる縫製です。　ポケット口の角の補強は斜め１本のバータックです。　ポケットの外周と内周の取り付けは２本針による縫製です。
	○ベルトループ　ベルトループは７本です。　センターベルトループは中央にセットされています。　中央の膨らみは全くありません。　取り付けられ方は後付けです。
	○腰裏のステッチ　上下共にチェーンステッチです。
	○コインポケット　４分の１円形状のコインポケットですが、スクープポケット内にかなり入り込んでいるので、機能としてはあまり使えるようなコインポケットではなさそうです。ただし、一度物を入れたら落とさないような気もします。　ポケット口裏は三つ折の２本針巻き縫いで、チェーンステッチです。　ポケット外周の縫製は１本針で簡単に取り付けられています。
	○リベット　無刻印でリーのリベットの形状に似た突起の出ないタイプの無刻印リベットが使われています。
	○トップボタン　１０１の刻印入りのオリジナルトップボタンが使われています。トップ簿アン裏の刻印はBRと刻印されています。　トップボタン横のウエストバンドの縁の始末はVステッチでも四角ステッチでもなく、紺の糸で１ラインの簡素化された始末になっています。
	○ジッパー　スコービルのカムロックジッパーが使われています。　私がクラウンのスプリングジッパーの次に信頼していて、よく３桁で購入できるような安いジーンズを見つけては買い込んで取り外してレザークラフトに転用するのもこのスコービルのカムロックです。ホント良いジッパーです。
	○インシーム　インシームは糸を２色使いの巻き縫いです。綿糸を使っていて、表側に出ている糸の色の抜けが絶妙に良い感じです。
	○アウトシーム　アウトシームは脇割りですが閉じてしまっていたので、表側に出てくる表情は巻き縫いでもされているのではないかと思ってしまいそうなくらいかなりイマイチな感じになっています。
	○セルビッチ　その脇割りですが腰の部分にだけちょっとだけ２本の朱赤のラインの入ったセルビッチが使われていました。ストレートのシルエットなのだから裾までしっかり耳を使っていただきたいものですが、そこはストアブランド、おおらかなその作りをおおらかな気持ちで受け止めないとイカンです。
	○生地　シアーズなんかではランチクラフトやフォアモーストによく硫化染料を使ったデニムを見ますが、このモンゴメリーワードのジーンズはインディゴのようです。ただ、染めが薄いのでかなり青っぽいです。でも縦筋はちゃんと出ているので穿き込んでいけばレプリカにはない色落ちが楽しめそうです。