ドラちゃんとの旅 四国遠征



 そもそもこの単車を購入した理由は、当時の職場でツーリングチームをつくろうと馬鹿数名で盛り上がっていたためである。その頃の私は単車の免許は無免だったため、途中で捕まったらそこで旅は終わるし職場にも迷惑がかかると思い一念発起して教習所にまで通ったモノである。四国へ行くと決めたのも単純な話である。当時の職場の下の者に『愛媛にスエーデン人のおばあちゃんが住んでいる』と嘘か真か未確認のお話があり、『じゃあスエーデン人のばあちゃんに飯喰わせてもらいに行こうぜ!』と、本当に居るのかもわからないのに行くことになりました。当然私も大ノリでした。まあ、こんなおバカなノリが大好きな私です、免許も取りに行くわいな!(笑)

 そしてついに四国遠征の日がやってきます。そのツーリング期間中に我が愛しの娘の1歳の誕生日がおとずれる・・・。なんと私はすっかり娘の誕生日を忘れていたのである。なんと言う父親、なんと言う失態、なんと言う愚挙!私は激しく反省した。海よりも深く反省した。でも、もう一人どうしょもない父親がいた。我が娘と同じ誕生日の娘を持つもう一人のアホ父親バスコ。奴は私が「やっべぇ〜よ、昨日カミサンに四国に行く日程を伝えたら『馬鹿!娘の誕生日にかかってるじゃん。』って怒られたよ・・・」と報告した時にようやく気がついた馬鹿オヤジである。お前もう娘を持って4年だべ?何をしとるんですか!・・・・でもこんなおバカな仲間がいてよかった。

 と言うことで勢いだけのツーリングが始まりました。

 初日の夜は仕事を終えてからの出発だったけど、こんな感じで各サービスエリアで奇面を晒すような記念撮影をしながら、一路野宿予定地の浜名湖SAを目指しました。まあ、左のアロハバカが私なわけですがなんともはや・・・。
 二日目の朝はこの日のために、熱転写シートでチーム名(バスコ・ダ・ガマ)などをプリントした手作りのTシャツを着ての出発です。
 しかし高速道路走行に白Tははっきり言って不向きだと言うことを痛いほど知りました。排ガスで真っ白だったTシャツが真っ黒に変色し、洗濯してももう二度と真っ白にはならなくなってしまいました。


  
 二日目は、途中の道中多賀SAにある仮眠所で仮眠を取ろうと思ったら【今日の15:00まで工事のため休業中】と、とんでもなく運の悪い日にぶち当たり、宝塚ではバリウス乗りの・ダ・の単車が『お、俺の単車オイル漏れかもしれん・・・』と、いきなり慌てだしたりで(結局これは・ダ・が全く単車の整備をしていなかったため、オイルゲージからオイルが見えないくらい減っていただけだと判明しましたが)、結局明石海峡大橋に到着する頃にはもう真っ暗になってしまっていました・・・。こんな筈ではなかった・・・。予定ではもう高知に着いている予定だったのに・・・。


 それでも何とか淡路島に上陸しました。ここのパーキングで画像のように明石海峡大橋を眺めながらガタガタに狂った予定の再構築と、家族への絵葉書を書く。こんなハプニングばかりの二日目でも明石海峡大橋は綺麗だ。
 で、夜もすっかり21:00を余裕で越えていたので、今晩は淡路島の民宿を探してそこに泊まる事にした。運良く6000円の民宿が受け入れてくれました。
 


  

 3日目は一度四国入りして何故か瀬戸大橋を渡り、再度本州入り。結局当初の四国全県制覇→道後温泉豪遊豪遊→高知豪遊を諦め、本州〜四国に架かる橋全制覇を目指すことになったんです。しかし淡路島から四国入りして瀬戸大橋までの道のりは長かったです。

 途中猛烈なスコールのような通り雨に遭い、約10分くらいしか雨には打たれていなかったはずなのに全身ビッショリ。オマケに半袖で単車に乗っていて、よせばいいのにとても日焼けをしていたため、雨粒が小石がぶち当たるかのごとく腕を痛打しました。

 で、尾道に着く頃にはもう夕暮れ時です。昨日は宿探しの時間がかなり遅く、宿をとるのにかなり焦ったから、この日は早急に尾道に宿をとり、宿の人に聞いたお勧めの店で大宴会をする。何故か店主に気に入られ、色々とつまみの無料サービスが出て嬉しかった。
 昨夜は大宴会をしたにもかかわらず、我等3人に二日酔いナシ。大した肝臓の持ち主たちです。と言うことで各々朝食をとり(私は寂れた定食屋のうどん定食、バスコはミスド、・ダ・はコンビニ握り飯)出発。

 しまなみ街道に入ったところで画像の石塔を発見。有料道路にもかかわらず、当然記念撮影をしてしまえと単車を止めるバカ3人。

 しかし悪いことはそんなに上手くいくわけがありません。突然広島県警のパーカーがやってきて「お前らここはバイク止めちゃイカンとこじゃけん」と、菅原文太バリにドスの効いた広島弁で怒られました。切符切られなくて良かったです・・・。





 しまなみ街道は島々を橋で渡って四国まで行く街道です。それぞれの橋で料金を取られるのでなんか腑に落ちない気分で走っていたが、とりあえず各ICや休憩所ではこのように記念撮影をしながら四国を目指した。

 それにしても良い景色ばっかりで走っていて楽しかったなぁ〜ここは。自然と速度が下がって景色を楽しみながら走ってました。
今治城とドラちゃん  そんなこんなの珍道中、旅の恥はかき捨てをモットーに狂いキレながら昼過ぎには四国入り。道後温泉に寄りたかったが今晩中に高知に到着しないとスケジュールが厳しくなると言うことで諦める。

 とりあえず四国入りした記念にと撮ったのは遠くに見える今治城とのツーショットです。男は城にあこがれるもの。と言うことで城をバックにドラちゃんの記念撮影をしました。

 その後走っているうちに発見したすし屋で高知までどのくらいかかるか聞いてやや絶望気味にさらに高知を目指して走るバカ3人であった。
 それでも途中でこのようなつり橋を見つけては寄り道をしたりした。

 ここに画像はありませんが寒風山トンネルの中が真冬を思わせるくらい激寒でトンネル出る頃には体がガチガチに固まるくらい凍えていたり、夜7時くらいに高知県入りした辺りにあった道の駅でのイベントに飛び入り参加したり、急いでいるのか遊んでいるのかわからないような珍道中だった。


 高知県の中心部に到着するとまずは宿探し。個人的には安いビジネスホテルで良いと思っていたのだが、なぜか豪華な観光ホテルに泊まる。

 このツーリングは初夜→野宿、翌夜→民宿、翌々日→ちょっとリッチなビジネスホテル、最終夜→豪華な観光ホテルと、宿が段々とグレードアップしていきました。おかしい・・・。こんな所で金を使う予定ではなかった。

 で、高知県到着を記念してこの夜も大宴会をする。飲み屋の名前は忘れもしない珍宝亭。でっかい木製のナニが入り口にそそり立っています。いやぁ〜しかしこの夜は良く飲んだ。酒は当然旨かったが、つまみもカツオ関係から珍味まで色々と旨いモンがたくさんあり、いくら使ったか覚えていないくらい飲んで喰った。

 部屋に戻っても飲んだが、酔って眠ってしまったバリウス乗りの・ダ・には、部屋の花瓶に飾ってあった花とビールの空瓶を持たせてお約束の悪戯激写も行った。


 

 翌日は高知県の観光名所をできるだけ回ろうと言うことでJR高知駅(何故???)、高知城、はりまや橋、路面電車、桂浜等を回った。

 ジーンズ関係では道中偶然ラクシュミ(今はもう潰れてしまって無くなってしまったそうです)を発見してレプリカジーンズやアメカジ系ウエアを物色した。




 桂浜は思っていたよりも豪快で良い波がきていて素敵なところだった。あと、思っていたよりも坂本竜馬像がでかかった。

 それと岸壁の上でなんか記念撮影してぇなと話していたところに、ちょうど良い岩を発見したので喜んで記念撮影した後、そこが立ち入り禁止の場所だと岩場に書いてあるのを発見して『やっべぇぇぇぇぇ!』と大騒ぎしてしまった。よく周りの人間は俺らを止めなかったもんだ・・・。
フェリーに繋がれているドラちゃん  そんなこんなで高知をとりあえず堪能し、16:00頃高知港よりサンフラワーに乗船。

 船の係員のおじさんによって床にガッツリとロープで固定されるドラちゃん。ホント凄いです。殆ど微動だにしなくなります。

 サンフラワーの船室は豪華に2等船室。二人部屋にエキストラベッドが1つ付いている。ただ、この部屋は寝る以外にはあまり居なかった。

 と言うか、大浴場とゲーセンと3食バイキングで胃もたれをおこしたことしか船内でのことは覚えていない。周りに迷惑かけちゃイカンから大騒ぎするわけにもいかないので、なんか時間を持て余していたような気がする。

 とりあえず東京港に着くまで1日半。船にこんな長時間乗るのも初めての経験だった。
 沖縄本島から与論島へ船で行ったときはとんでもない船酔いにかかった私ですがサンフラワーは1日半乗っていても全く船酔いにかからず楽勝だった。大型船は凄いなぁ〜。

 東京港に着いたところで3人それぞれ別れて家路についた。都内走行は一人旅。車が多いのがなんか煩わしい。ツーリングは田舎に限るな〜と感じた旅だった。また行きたいなぁ〜・・・。行きたかった足摺岬には行けなかったし・・・。





【おしまい】
●旅後記●
 後日3人が3人とも洗濯しても排気ガスの黒いススが取れなくなり、着れなくなってしまったTシャツを持ち寄って、それぞれのTシャツに寄せ書きしました。これは私のTシャツです。



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