単車乗りとしてジージャンを羽織る場合、ボタンよりもジッパーの方が中に風が入ってこない。そのため、ジッパー仕様のレプリカジージャンを3着ほど立て続けに買い続けた2005年初。しかしそれらがお手本にしたであろうラングラーのジージャンを持っていなかった私がようやくGETしたのがこの24MJZです。この程度で12000円台はかなりの安さだと思うのですがいかがでしょう。と言うか、レプリカよりも安いです。それならレプリカ買うよりもオリジナルでいいじゃんと思うのが私のモノに対する見方なんですが、賛否両論ありますよね(笑)!しかし、こんな所があえてラングラータイプを各レプリカメーカーがあまり作らない原因の一つになっていないでしょうか。 |
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○全体図 このジージャンはぜひ体にフィットするくらいのジャストサイズで着て欲しいジージャンです。そのぴったり感の中でも妨げられることの無い稼動範囲に、このジージャンの作りの素晴らしさが感じられるはずです。 丈は現代の目線で見れば普通の長さだと思いますが、当時のジージャンとしては長い部類に入っていたかもしれません。馬上でもきっと裾が上がっちゃって中のシャツが見えるようなことは少なかったはずです。 |
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○パッチ 所謂ベル付きの最終白タグです。 |
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○襟首 トップはスナップボタンですが、その下はジッパーで締めるようになっています。私は基本的にボタンは止めないで着ています。 |
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○胸ポケット 2本針縫製のサイレント・ダブルが入った胸ポケットが左右にあります。フラップを留めるボタンはスナップボタンなので、リーバイスの1〜3rdのジージャンのボタンに比べて開閉が楽チンです。 左胸のフラップにはペン差しの穴が開いてますが、ジージャン着ているシチュエーションの時にペンを持ち歩いている場面があるのかどうかは疑問です。と言うか、ラングラーはカウボーイを販売対象のメインにしていただろうに、これ着て馬上でペンまで差すことまで想定しているとしたら、落馬した際に危険だとは思わなかったのだろうかとちょっと考えてしまいます・・・。それともこのジージャンはカウボーイの正装として作られていたのか・・・。うむむ・・・。 |
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○ボタン スナップボタン用の刻印はWRANGLERの刻印が弧を描きます。(普通のボタンの刻印は横一直線) |
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○ハンドポケット 早い時期からラングラーはハンドポケットを採用していましたが、出し入れで擦れの激しいことが予測されるポケット口にはしっかりと同じデニム生地で補強の当て布があるのには感心します。このポケット口も良い感じによれてジーンズの裾のようなウネウネのアタリを出しますので好感が持てます。 |
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○袖 たぶん立体裁断では無いだろうと確信は持っていますが、凄いねじれております。縮まない生地を使っているはずですが、当時はサンフォライズド加工されている生地でも縮みはあったようなのでこうなるのもまあ想定の範囲内です。 このジージャンを購入するときに私の友人が袖をクルッとひっくり返して、袖裏のチェーンステッチの縫製を見ていたのですが、画像の矢印のように、生地の厚い部分から逃げているチェーンステッチは、古いものに多いそうです。 |
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○フロントプリーツ ジッパーの両端に1本つアクションプリーツがあります。 プリーツ留めにはラングラーお得意のオスの突起が見えないリベット(スクラッチレスリベット)をモチーフにしたかのような丸いかんぬき留めがあります。 |
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○ジッパー つまみがグリッパー、スライダーがスコーヴィルネームのオートマチックジッパーが使われています。 スライダーの上げ下げは、上の項目のアジャスターの所で見て頂けるとわかると思いますが、生地がジッパーのレールを覆い隠すようになっているので、生地がバリバリのときはやや上下しにくくなっています。でも、使い込んでくるうちに柔らかくもなり、スライドで擦れた部分は良いアタリが出てきます。 |
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○背面のアジャスター これぞラングラーの最大の特徴だと思う背中のコムのアジャスターです。肩の動きをサポートするゴムが左右2本づつ、腰に左右1本づつ、合計6本のアジャスターが付いています。 着てみると如実にわかりますが、このアジャスターのおかげで一見は細身に見えるシルエットなのに、そのシルエットに反する着心地と動きを味わうことができます。デザイン的にも細身に見せるシルエットを確立し、自由度も申し分ない素晴らしいジージャンではないでしょうか。リーバイスやリーではこの着心地は味わえません。 それに単車向けのジージャンだとも思えます。 肩のアクションプリーツのゴムの取り付けは、縦方向のヨークと肩のアジャスターの凹部で留められているため、表から見たときにアジャスターを縫い付けてあるかんぬき留めなどが見えないようになっている。 腰部分のアクションプリーツは、モロに生地にも縫い付けてあるため、表から見ると蛇腹状に縮んでいるのが良くわかる。しかしこの蛇腹状が色落ちしたときには、このジージャンの機能を語る素晴らしいアタリを生んでいると思っています。 |
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○アームホール どうでもいいお話ではありますが、古いジージャンはここが巻き縫いになっています。脱着の際に必ず擦れる部分なので、現代的な(簡素化とも言うのかな)インターロック縫製に比べ、強度もあるし解れることも少ないだろうからいいと思います。 |
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○生地 生地は防縮加工(サンフォライズド加工)された生地を使っています。 まだこの時代のラングラーの生地は右綾の生地です。それにしても見るからに縦落ちしそうな生地です。ああ、安く買えてハッピーなジージャンです。 |
●ヴィンテージウエアが買えるお店 |
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